【メリット・デメリットもご紹介!】人材不足の業界ランキングTOP10

昨今、どの業界も「人材不足」という話を耳にします。
中小企業はもちろん、いまや大企業も人材不足が深刻化しているのです。

人材不足の大きな原因として、「人口減少」「出生率の低下」「少子高齢化」があげられます。
さらに業界によって、人材不足を加速させる要因が存在しているのも事実です。

「人材不足は、各業界の努力不足なのでは?
魅力が伝われば、人材不足は解消されるんじゃない?
実際、売り手市場もあると聞くけど。」

そういった意見もあるかもしれません。
ですが、売り手市場の業界も人材不足に悩まされています。

需要がありすぎて採用が追い付かず、すでに採用されている人達が長期労働化しています。
その結果、「離職率が上がり、人材不足が加速する連鎖」が起きています。

今や人材不足は、どの業化においても深刻な問題となっているのです。
人材不足が騒がれる昨今、わたしたち労働者が「長く安全に働ける業界」はあるのでしょうか?
安心して働くために、私たち自身が業界を見極める力が必要とされています。

この記事では、人材不足な業界についてお伝えしていきます。

本記事で分かることは、以下の通りです。

  • 人材不足の業界ランキングTOP10
  • 人材不足な各業界の現状
  • 人材不足になる理由
  • 人材不足を解決する5つの方法
  • 人材不足の業界に就職するメリット・デメリット

人材不足を解消したい方・これから人材不足な業界に就職しようと考えている方のお役に立てれば幸いです。

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人材不足な業界ランキングTOP10

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まずはじめに、人材不足が深刻な業界を見ていきましょう。
厚生労働省による有効求人倍率をもとに、人材不足が深刻な業種をランキングにしてご紹介します。

人材不足が深刻な業界ランキングは以下のとおりです。

  1. 建設躯体工事
  2. 保安業
  3. 採掘業
  4. 建設・土木・測量技術者
  5. 土木業
  6. 建設業
  7. 外勤事務業
  8. 医師・歯科医師・獣医師・薬剤師
  9. 生活衛生サービス業
  10. 機械設備・修理業

ここからは、特に人材不足が深刻な業界をピックアップし「なぜこれらの業界が人材不足が深刻なのか?」を説明していきます。

人材不足な各業界の現状

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①建築業界

建設業界が、人材不足になる主な理由は以下のとおりです。

  • 専門職なので、高い専門技術が要求される
  • 土方と呼ばれ、イメージが悪い
  • 労働者の粗暴が悪いことがある
  • リーマンショック時の建設需要で人が離れてしまい、人材が戻ってこない
  • 危険を伴う業務のわりに、賃金が低い
  • 3K(キツイ・キタナイ・キケン)のイメージが強い
  • 収入が不安定

建設業界は、このような理由から若者の就職率が減少しております。

季節を問わず肉体労働となる建設業は、体力勝負となりどうしてもキツイ仕事になります。

また、給与の支払いが日給の場合が多く、固定給ではないので安定した収入が得られないのも就職率の減少を加速させています。

②運送・流通業界

運送・流通業界も、深刻な人材不足に悩まされています。

Amazonや楽天などのECサイトといったネットショッピングの需要拡大に、業界全体が追い付いていないのが人材不足の原因です。
特に、昨今は新型コロナウイルスの感染拡大により、お家時間が増えました。

ネットショッピングの需要がさらに増え、人材不足はますます加速しています。
急激な需要拡大は、将来性の高さがうかがえる半面。
仕事量の増加が止まらず、人材の確保が追いついていません。

また、配送員の業務負担が大きいことが、離職率が高く人材不足となる原因でもあります。
特に、個人宅へ配達する場合「受け取り不在」というリスクが存在します。

荷物を渡せなかった場合は、営業所へ持ち帰り再度配達しなければなりません。
そういったことから、配達員の拘束時間が増え、休日が確保できないという負担を生みます。

結果、運送業界の離職率を高めてしまっているのです。

③医療・介護福祉業界

少子高齢化が進み、医療・介護の需要が急速に高まっています。
特に、医療は専門的な知識や技術が必要で、誰でも雇用できるというわけではありません。

高い能力を求められるので、どうしても人材確保が難しくなります。
また、介護も需要が高まっていますが同じく人材不足です。介護も3K(キツイ・キタナイ・キケン)のイメージが強く、人材不足に悩まされています。

また、慢性的な腰痛に悩まされたり、夜勤などのハードワークであるにも関わらず低賃金なことが離職率の高さに。
今後ますます、需要が高まる業界ではありますが、人材不足も同時にさらに高まると思われます。

④飲食・サービス業界

飲食店・サービス業が人材不足な理由は、低賃金な場合が多いことや、一部のクレーマーのような悪質な客の対応がイメージを悪くしていることがあげられます。

サービス業では「お客様は神様」というように、おもてなしの精神が強くあります。
理不尽な客の対応や、対人関係ストレスを感じる場面が多くのは事実です。

また、世間が休みの時が稼ぎ時なので連休などを取りにくいという点があります。
さらに社会的地位が高い仕事とは認知されておらず、人気が少ないことも人材確保の難しい点です。

以上のことから、飲食・サービス業界は深刻な人材不足に悩まされています。

⑤IT業界

IT業界は、今もっとも勢いのある市場と言われています。

様々な業界にもIT化の波が来ており、プログラミングスクールが次々と出来たり、小学生のプログラミング教育が必修となったことから勢いをうかがえます。

ところが、そんなIT業界も深刻な人材不足を迎えています。
理由は、あまりの業界の需要拡大に採用が追い付いていないのです。

また、IT土方と言われるように長期労働や、労働環境のよくない現場に派遣される雇用形態もあり悪いイメージがあります。

その結果、需要はあるのに採用が間に合わず離職率が高いので人材不足に陥っているのです。

人材不足を解消する5つの方法

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ここまでは、各業界の人材不足の理由をお伝えしてきました。

読み進めていく中で、「どうすれば、人材不足を解消することができるんだろう?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ここからは、人材不足を解消する方法をお伝えしていきます。

働きやすい環境を作る

人材不足の要因として「離職率」があります。
働きにくい環境でしたら、当然辞めたくなってしまいますよね。
辞める人が増えれば、その人達の分の仕事が残った人に降りかります。
すると、長時間労働となり労働環境の悪さから、さらに辞めるひとが増えることに。

一度確保した人材は、長く職場にいてもらうことが、人材不足解消に繋がります。
ですから、従業員が働きやすいように職場環境を改善する必要があるのです。

また、すでに確保している従業員の負担を増やさないための工夫も必要です。
そのためには、優秀な人材を増やす「研修制度の見直し」もオススメです。

研修制度が充実していると、業務を覚えるスピードが上がり、上達も早くなります。
仕事ができる・できないは、職場の人間関係を円滑にするのに大きく作用します。

「あの人は仕事が遅い」
「自分ばかり仕事が多くて、わりに合わない」

このような不満が多くなると離職する確率が高くなります。

ですから、研修制度を見直し優秀な人材を増やすことが労働環境の良さに繋がるのです。

外国人や高齢者の雇用を取り入れる

2019年の法改正により、「特定技能」という新しい就労ビザが設けられました。
特定技能は、とくに人材不足が深刻な「建設業」「介護」「飲食業」に外国人が従事するために残留資格なのです。

特定技能という就労ビザを作り、海外からの労働力を確保し人材不足を解消しようというのが狙いです。
また、高齢者の再雇用という選択肢もあります。
人材確保には、様々な方法があるのです。

それらを上手く活用することが人材不足解消のカギとなります。

賃金をアップする

賃金をアップすることは、シンプルでかつ強力な人材不足解消になります。
なぜなら、労働条件が良い会社には人材が集まりやすくなるからです。
どの企業も、人材不足で有効求人倍率が高くなっています。
ライバル会社よりも、わかりやすい部分で差別化しなければ、求職者の目に止まることが難しいのが現状です。

ですから、「賃金が高い」というのは、もっとも分かりやすく求職者にアピールできる手段と言えます。

業務を自動化して、効率を良くする

人材不足が難しいのなら、いっそのこと機械で自動化するのも1つの手です。
例えば、今まで人の手で行っていた業務を機械に任せるなどです。

実用するには時間やコストがかかりますが、生産性も上がる上に人材不足をカバーできる点が大きな魅力です。
効率化することで、従業員の負担が減れば職場環境の改善にもなります。
職場環境が良くなれば、働きたいと思う求職者も増えるでしょう。

結果として、人材不足の解消につながるのです。

事業の明るい未来(成長の可能性)を見せる

不景気な世の中で、これからますます成長していく企業に務めることができたら安心ですよね。
長く働きたいと思っている人は、やはり会社の将来性を見ています。

時代の流れが早く、今度どの業界が生き残るかは不透明ではあります。
ですが、少なくとも現時点で先細りが見えている業界に就職しようという人は少ないはず。

ですから、求職者が「この会社で働きたい!」と思うような、将来有望な会社であると認知してもらう必要があるです。

将来有望な会社だと認知してもらうには、会社の収益を上げる必要があります。
収益が上げるために優秀な社員を育て、労働環境を良くするは求職者を増やすとともに、離職率を下げることにも繋がります。

事業の明るい未来をイメージさせるような企業努力が、人災不足の解消になりますよ。

人材不足の会社に就職するメリット・デメリット

ここまでは、人材不足の業界を紹介してきました。

では人材不足の業界に就職すると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
ここからは、人材不足の業界に就職するメリット・デメリットを紹介していきます。

人材不足の業界に転職予定の方、もしくは転職を考えてる方は参考にしてみてください。

人材不足の業界に就職するメリット

人材不足の業界にポジティブなイメージを抱く人は少ないと思います。
ですが、人材不足の業界に就職するメリットも存在します。

人材不足の業界に就職するメリットは以下の通りです。

  • 採用されやすい
  • 1人あたりの作業量が多いので、仕事の幅が広がる
  • 出世がしやすい

特に大きなメリットは「採用されやすい」という点です。
慢性的な人材不足で、とにかく人手が欲しいというのが正直なところ。

人材不足で「能力の有無より、とにかく今すぐ人材を確保したい!」と、未経験者を積極的に採用する企業も増えています。

やる気があれば、ポテンシャル採用される場合もあります。
ですから、ご自身のスキルや経験に自信が無い方は、人材不足の業界を狙ってみるのもアリと言えるのではないでしょうか?

人材不足の業界に就職するデメリット

人材不足の業界に就職するデメリットは以下の通りです。

  • 離職率が高い
  • 仕事量が多く、長時間労働になりやすい
  • 将来性がない仕事が多く、安定性に欠ける

人材不足の会社では、特に注意すべきは離職率の高さです。

離職率が高い理由は、2つあります。

  1. 事業拡大に、採用が追い付いていない
  2. 事業拡大以外の、なにかしらの原因が理由で離職率が高い

事業拡大に、採用が追い付いていないだけなら問題はありません。
ですが、採用が追い付いていないこと以外が原因なら気をつけるべきです。

採用が追い付いていない以外の原因は、以下のようなことです。

  • ブラック企業
  • パワハラが横行している
  • 過酷な労働環境である

このような理由の会社だと、離職率が高くなるのは当然と言えます。

就職を考えている人材不足の業界が、もし離職率が高い場合はしっかりと原因を調べてみましょう。

まとめ

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本記事の内容を以下のとおりでした。

  • 人材不足の業界TOP10
  • 各業界の人材不足になる理由
  • 人材不足を解消する5つの方法
  • 人材不足の業界に就職するメリットとデメリット

今回紹介した各業界に限らず、少子化が進む日本の業界は全体的に人材不足です。
特に人材不足な業界を紹介してきましたが、どの業界にも関係する深刻な問題です。

これから、少子化や未婚がますます進行し、日本国内の人材確保はより一生厳しくなっていきます。
ですが、外国人や高齢者の採用や機械の導入により人材不足をカバーすることも可能です。

本記事でご紹介した方法を活用し、人材不足を解消していただければ幸いです。

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