【あなたはわかる?】国家公務員と地方公務員の違い

公務員には大きく分けて「国家公務員」と「地方公務員」の2つがあります。

あまり公務員には詳しくないという人にとっては、ひとくくりにされて認識されてしまいがちですが、仕事内容や受ける試験なども大きく違いほとんど別の職業と言っても良いくらいです。

そこで今回の記事では、国家公務員と地方公務員にどのような違いがあるのか、仕事内容などを中心に詳しく解説していきます。

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そもそも公務員とはどのような仕事なのか?

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公務員は一般の人々にとって一括りにされてしまいがちな職種ですが、国家公務員と地方公務員には仕事内容など大きな違いが存在します。

もっともそもそも公務員というのはどういった仕事をしているのか、詳しく知っているという人も少ないのではないでしょうか。

そこで前提としての公務員とはどのような仕事なのか、それぞれの仕事内容や種類について詳しく解説していきます。

公務員の具体的な仕事内容

私たちが日常生活で利用する行政機関には様々なものがあり、この行政機関があることによって民間の会社などが健全且つ適切に運営できるようになっています。

例えば、新しく飲食店を開こうとしてもその地域の保健所へ営業の許可を申請し、定められているルールを満たしているかどうか確認の検査を受けて、許可がおりるまでは営業をすることができません。

また住民票など重要な書類に必要な証明書の発行、公共施設の維持管理なども行政機関が行う仕事の一つです。

このように様々な側面から私たちの生活を支え、より国民の生活が安全かつ便利になるよう様々な業務に取り組むのが公務員になります。

民間の会社とは違う公務員の求める利益とは

民間の会社に就職し働いている人が行なっている仕事は、突き詰めると所属している会社が利益を得られるように活動することです。

しかし公務員が求める利益というのは、必ずしも現在の人々の生活の利便性や安全だけではありません。

これから生まれるもしくは成長して行く子供達の将来のために、荒れ果てた道を移動しやすい道路に変えたり、河川を整備し災害に備えたりするのも公務員の立派な仕事のひとつです。

このように公務員の求める利益というのは、現在だけにとらわれず将来の人々に向けた社会の基盤づくりというものが中心になります。

そのため一般の会社とは異なり、どういったことが公務員の仕事なのか、公務員の求める利益とはどういったものなのかというのを必ずしも明確化するのは難しいといえるでしょう。

国家公務員とは

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ここまで公務員の仕事内容について、一般的なものを詳しく解説してきました。

そこでここからはより具体的に、国家公務員とはどういった仕事をしているのか、どのような種類があるのか詳しく解説していきます。

国家公務員の仕事内容

国家公務員の具体的な仕事内容は、日本に住んでいる国民が幸福だと感じられるように様々な政策を策定し、公正に執り行っていくことが中心です。

例えば、国民の人々が生活で何に困っているのか、世界から見て日本の課題はどういったものなのかを検討します。

検討した課題からどのような政策を実現すれば、問題が解決されるのか具体的に政策・法令を考えて、実現するために様々な調整を行っていきます。

予算を決めてそれに基づき配分を行い、適切に予算が使われて業務が行われているかを監視するなど、国家公務員の仕事内容は多岐にわたるのが大きな特徴です。

国家公務員の種類

国家公務員は大きく分けると3つに分類することができます。それぞれ以下の通りです。

  • 国家総合職…政策の企画立案を行うなど、国家規模のプロジェクトを進めていく仕事
  • 国家一般職…行政機関における事務作業を行う仕事
  • 国家専門職…特別な知識や経験などを必要とする現場で働く仕事

このように国家公務員と言ってもそれぞれ仕事内容は大きく異なります。

国家公務員の魅力とは?

ここまで国家公務員の仕事内容や種類について詳しく解説してきました。

もっとも国家公務員はどのような魅力があるのでしょうか。

まず国家公務員として働く上で最大の魅力は、一般企業とは比べ物にならない大きな規模のプロジェクトに携わることができるという点です。

例えば、一口に予算を組むという場合でも、日本という国自体の予算を取り扱うことになるので非常に大きな規模になります。

なかなか一般企業では携わることができない規模の大きいプロジェクトだったとしても、国家規模のものを扱う国家公務員では当たり前のものです。

そのため若いうちから大きなプロジェクトに携わりたいという人にとっては、最適の仕事といえるでしょう。

また国家公務員に関しては、将来的に日本を支えていく人材であるため、様々な仕事を行い経験をつけることはもちろんのこと、海外研修などのサポートも充実しています。

地方公務員とは

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地方公務員はどういった仕事をしているのか、種類はどのようなものがあるのか、以下で詳しく解説していきます。

地方公務員の仕事内容

日本の法律では、地方自治法においてそれぞれの地方自治体が行政を執り行うことが認められています。

国家公務員の場合は国家全体の課題を取り扱っていましたが、地方公務員の場合には地方特有の課題を取り扱うことになるのです。

特に国家の場合とは異なり、地方はそれぞれ違った課題を有しているので、場所によって仕事内容というのも大きく変わってきます。

地方公務員の種類

地方公務員の種類と仕事内容については、それぞれ以下の通りです。

  • 都道府県庁職員…各都道府県庁で働くことになり、それぞれの地方が抱えている課題を解決するのが主な仕事
  • 市町村や特別区の職員…地方公務員の中でも特に人々の生活に寄り添って仕事を行うのが大きな特徴。住民の人々の暮らしを支え問題を解決するサポートを行う。

簡単にまとめると都道府県庁職員が、その地方が抱えている課題などを解決するために幅広く業務を行うのに対して、市町村や特別区の職員はより地域に根付いて問題や課題を解決するために業務を行うことになります。

地方公務員の魅力とは?

ここまで省公務員の仕事内容や種類について詳しく解説してきました。

こういったことを踏まえて地方公務員の仕事における魅力とは、いったいどのようなものがあるのでしょうか。

まず第一に挙げられるのか、自分の思い入れのある地域のために働くことができるという点です。

国家公務員は国規模で考えるため、なかなか一つの地方が抱えている問題や課題を解決するために動くということはできません。

一方で地方公務員は、その地方が抱えている問題や課題を解決するために存在しているものであり、地元に愛着があるという人にとってはやりがいのある仕事と言えるでしょう。

また幅広い業務に挑戦することができるというのも、地方公務員として働く魅力の1つになります。

地方が抱えている問題や課題というのは、必ずしも単純なものではなく複合的に絡み合っているというのがほとんどです。

そのため単純に1つだけに取り組めば良いというわけではなく、様々なアプローチをして問題や課題を解決していく必要があります。

そのため特定の仕事にこだわらず、幅広く様々な業務を行うことができるというのも地方公務員の魅力です。

国家公務員と地方公務員になるためには?

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国家公務員と地方公務員になるためにはどうすれば良いのでしょうか。

以下でそれぞれ詳しく解説していきます。

国家公務員になるためには

国家公務員になるためには、毎年行われる国家公務員試験を受ける必要があります。

地方公務員試験で課される問題よりも、より難易度の高いものが出題されて、受験する層もレベルが高いのが大きな特徴です。

また上記で紹介した国家公務員の種類、総合職・一般職・専門職によって試験内容も大きく変わってきます。

さらに国家公務員試験に合格しても、官庁訪問をする必要がありその結果によっては落ちてしまうこともあるので注意が必要です。

地方公務員になるためには

地方公務員になるためには、国家公務員とは異なりそれぞれの自治体が設けている地方公務員試験に合格する必要があります。

国家公務員はその年に一度しか受けることができませんが、地方公務員は自治体にこだわらなければ複数回受けることも可能です。

国家公務員と地方公務員どちらがおすすめ?

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ここまで紹介してきたように国家公務員と地方公務員に関しては、それぞれの仕事内容も大きく異なるので、どちらがおすすめかというのはありません。

それぞれの特徴や仕事内容を加味して、自分に最適なものを選択する必要があるでしょう。

そこで以下では、国家公務員と地方公務員どちらに適しているのか判断する際に、参考にすることができる点をいくつか紹介していきます。

給料で選ぶ

公務員は様々な職種の中でも、特に安定して給料をもらうことができる仕事です。

もっとも試験の難易度が高く業務の内容も国家規模である国家公務員の方が、地方公務員よりも若干お給料が高く設定されています。

そのためできるだけ給料が多い方が良いと考えている人にとっては、国家公務員がおすすめです。

試験の難易度で選ぶ

上記でも紹介したように、国家公務員の試験難易度は地方公務員と比較してより難しくなっています。

そのためできるだけ試験は簡単な方が良いという人にとっては、地方公務員がおすすめかもしれません。

希望している業務や配属先で選ぶ

自分が希望している業務や配属先から、国家公務員と地方公務員どちらにするか選ぶというのもおすすめです。

例えば、国が抱えているような大きな問題を解決するために働きたいという人にとっては、そういった業務に携わることのできる国家公務員が最適といえるでしょう。

一方で大きな問題に関心はあるが、それ以上に地元が抱えている様々な問題を解決するために働きたいという人にとっては、地方公務員が最適です。

国家公務員と地方公務員の違いについてのまとめ

今回は国家公務員と地方公務員の違いについて詳しく解説してきました。

国家公務員と地方公務員に関しては、公務員という点では同じですが仕事内容はまったく異なってきます。

公務員を目指しているという人に関しては、自分に適している方は一体どちらなのか、自分のやりたい業務や仕事内容はどういったものか考え直してみるのも良いでしょう。

今回紹介した内容を参考にして、どちらが自分に最適なのかしっかりと考えてみてください。 

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