せっかく仕事をするのであれば、今後需要が増える職業で活躍したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに今後衰退することが確実視されている業界で働いたとしても、なかなか働きがいを感じることができず賃金面でも期待することはできません。
日本では高齢者化社会が加速度的に進行していることもあり、需要のある職業というのが年々変わっています。また世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって、新しい働き方というのも人々の生活の中に定着してきました。
そのためこれまでは人気であった仕事が、少しずつ衰退を始めていったり、逆に突然人気が急上昇しているという仕事も多いです。
そこで今回の記事では、今後需要が増える職業とその理由について詳しくまとめました。
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今後需要が増えるであろう職業
今後需要が増えるであろうことが確実視されている職業がどういったものなのか、以下で詳しく解説していきます。
IT業界
昔から言われているようにIT業界は、今後も安定して需要が増えるであろう職業の1つです。
最近では日本もDXが加速度的に進んでいることもあり、民間企業だけではなく国や地方公共団体もITテクノロジーを積極的に取り入れています。
そのため様々な業界において影響力が増していくことがほぼ確実視されており、国もIT化をより進めていくためにデジタル省の新設なども行ないました。
現在のIT業界で最も注目されているのか、「クロステック」です。
このクロステックとは、既にあるビジネスとIT技術を掛け合わせることによって、より革新的なビジネスを生み出していく取り組みのことを指します。
Fintech(フィンテック)が最も有名なクロステックの一つですが、現在ではそれ以外にも教育や不動産などの既存ビジネスにテクノロジーを掛け合わせて、新しいサービスを生み出しているベンチャー企業なども多いです。
そのため今後需要が増えるであろう職業に就きたいとお考えの方は、クロステックに挑戦しているベンチャー企業などを検討してみるのも良いかもしれませんね。
エンターテインメント業界
ネットフリックスが世界中で爆発的な人気を集めたことにより、エンターテインメント業界が近年右肩上がりの成長を見せています。
特にサブスクリプションという集金手段を得たことから、映画やドラマなどの映像業界ではコンプライアンスを気にすることなく、様々な表現が可能となっているのもエンターテインメント業界が成長を続けている要因のひとつです。
日本でも様々なサブスクリプションサービスが始まっており、今後も映画やドラマだけではなく様々な媒体が成長を遂げることが予想されています。
また2021年には、5Gサービスがごく小規模なエリアですが始まったことにより、音楽や動画などもほとんどストレスを感じることなく楽しめる土壌ができつつあります。
農業業界
最近までは衰退を指摘されていた農業業界ですが、近年ではITテクノロジーの進歩によって見違えるほどの成長を遂げています。
例えば中国などでは、大規模な田畑をドローンによる管理で運営しており、田畑のどのエリアが育ちが悪いのかというのが簡単にわかるようになっているテクノロジーも導入されているのです。
育ちが悪いエリアにドローンを飛ばして、そこから農薬などを散布することによって、ロスなく野菜やお米などを育てることがテクノロジーによって可能となっており、今後もより成長していくことが予想されています。
こういったテクノロジーの導入が可能になったことにより、日本でも高齢化社会によって農業の衰退が指摘されていた現状を変えようという動きもあり、数年前までと比較すると農業業界の成長と活気は比べ物になりません。
そのため今後もIT技術を活かして農業を効率化しようという企業も多く出現することが予想され、しばらくは成長を続けることが予測されます。
アナログと思われがちな農業業界を一新することができるチャンスの時期でもあるので、あえて今農業の世界に飛び込んでみるというのもありかもしれません。
医療・介護業界
今後絶対に需要が増していくであろうことが確実視されているのが、医療・介護業界です。
世界的にも類を見ないほどの超高齢化社会に突入する日本では、現在でも介護業界における人では全く足りておりません。
そのため今後高齢者が増えていくことによって、介護業界の需要も爆発的に高まっていくことが予測されます。
また介護だけではなく医療業界に関しても人手が足りないのは深刻化しており、利用者が増えることが確実視されているため、こちらもまた需要が高まることは間違いないでしょう。
最近ではIT技術を医療や介護の分野に導入することによって、1人1人の負担を減らそうという試みも積極的に行われています。
例えば、常に要介護者の状態を確認することのできる介護ロボットや、人の手は届かない人体をリモートで操作することのできる手術機器などが導入されており、医療・介護業界とIT業界の掛け合わせによる効率的なサービスの提供というのも注目されているのです。
今後需要が伸びる可能性のある職業の見極め方
今後需要が伸びる可能性のある職業は、一体どのように見極めればよいのでしょうか。
以下で詳しく解説していきます。
高齢者層向けのビジネスを展開している職業
上記でも少し触れましたが、日本は世界的にも類を見ない超高齢化社会に突入していくことがほぼ確実視されています。
そのため若者向けよりも高齢者向けのビジネスを展開している職業の方が、需要も多く成長していく可能性が高いです。
今後110年以内に高齢者向けのマーケット市場規模は、100兆円規模になることが予想されており、今はそこまで需要がなかったとしても今後10年以内に加速度的に成長していくという可能性も十分あります。
高齢者向けのビジネスを展開している職業の例としては、医療や介護などの分野だけではなく、飲食やアパレル、教育、交通など多岐にわたるでしょう。
エッセンシャルワーカー
新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に広がったことによって、再び注目を集めたのがエッセンシャルワーカーと呼ばれる職業の人達です。
エッセンシャルワーカーとは、人間が日常生活を営む上で欠かすことのできない仕事をしている人たちのことを指しています。
例えば新型コロナウイルス感染拡大によって激動の日々を過ごしている医師や看護師、物流業界の人々、農家や漁師などが代表的な例です。
こういった職業は今後も絶対になくなるということは考えにくいため、安定している職に就きたいとお考えの方はエッセンシャルワーカーという選択肢もおすすめになります。
AI・テクノロジーに取って代わられる可能性が低い職業
目覚まし成長を遂げているIT業界による影響で、 少しずつ必要価値が薄れている職業というのも残念ながら存在します。
コロナウイルスによって人との接触を最小限に抑えるために、セルフレジやスマート決済などが導入されたように、今後も人の手を介することなくサービスを提供するビジネスは間違いなく増えていくでしょう。
しかし逆に言うと、AIやテクノロジーに取って代わられる可能性の低い職業というのは今後需要がより伸びていく可能性が高いです。
専門性の高い職業や、複雑な専門技術を必要とする職業に関しては、今後ますます需要を増して社会での重要度も上がっていくでしょう。
これから衰退するであろう職業
ここまで今後需要が増える職業について解説してきましたが、残念ながらこれから衰退すること間違いない職業というのも存在します。
そこで以下では、どういった職業がこれから衰退することが確実視されているのか詳しく解説していきます。
テレビ業界
一昔前ではテレビ業界というのは、就活生の中でも特に人気がありました。
しかし現在では、若者を中心にテレビを見る人というのはかなりの割合でいなくなりつつあります。スマートフォンやタブレットで、 YouTube を見るのが当たり前になりつつある世の中において、テレビ業界の影響度というのは今後下がることはあっても増していくということは考えにくいです。
現に2019年にはテレビ業界に使われている広告よりもインターネット業界に使われている広告費の方が高くなりました。
そのためテレビ業界は残念ながら今後衰退していくことが確実視されているため、需要が増える職業に就きたいとお考えの方にはあまりお勧めできません。
金融業界
実は長年安定している職業と見られていた金融業界も、今後衰退していくことが予想されています。
今まではわざわざ ATM や窓口に赴いて現金を下ろす必要がありましたが、現在ではスマートフォン一つで買い物をすべて終わらせることができます。
スマート決済などが発展したことにより現金を使う習慣というのもなくなってきたため、それに伴い金融業界の縮小というのが少しずつ始まっているのです。
銀行での窓口業務が必要なくなった関係で、少しずつ人員を削減するなど、今後はテクノロジーを駆使して小数による運営というのが金融業界の課題となっています。
そのため安定した職業に就きたいと考えている方は、これまでの常識に基づいて金融業界に足を踏み入れると大きな失敗をしてしまうかもしれません。
士業に関する職業
実は税理士や公認会計士、行政書士などの士業に関する職業は、今後衰退することが間違いないと言われています。
上記でも少し触れたように、現在はテクノロジーの加速度的な進化によって、一部の職業がAIなどに取って代わられている途中です。
そして税理士などをはじめとする一部の士業は、仕事の性質上AIをはじめとするテクノロジーの技術によって仕事が代替されてしまうことがほぼ間違いありません。
そのためテクノロジーなのに取って代わられないように、価値のある仕事ができなければ、資格を有していたとしても安心することはできないでしょう。
製造業に関する職業
ものづくりの日本と言われていた時代もありましたが、少し前からテクノロジーの進化によって人の手を必要しなくなっているのが製造業界の現状です。
すでに時代に合わせて進化することができない会社は続々と潰れてしまっており、今後もこの動きは間違いなく進んでいくでしょう。
AIやロボットによって正確無比に製造に関することができるようになれば、今後人の手というのはますます必要なくなっていきます。
まとめ
今回は今後需要が増える職業とその理由について詳しく解説してきました。
需要が増えるかどうかを判断する上で重要なのが、ITテクノロジーと高齢化社会というキーワードです。
既存の業界と掛け合わせることで新たなビジネスを産むことのできるITテクノロジーは、今後もますます成長をしていくでしょう。
また高齢化社会が進んでいる日本では、高齢者の比率が多いためそこに力を入れている業界というのも今後成長を遂げる可能性があります。
今後どのように世界が動いていくかまったく予想することができませんが、安定している職業だから大丈夫と安易に決めるのではなく、慎重に将来のことを考えて需要が増えそうな職業を見極めることが必要です。