会社で攻勢期を挙げ仕事ができる有能な人材、そんなことは会社によってそれぞれだと思うかもしれませんが、確かに実務にはそのスキル等が問題となってきますが、その素養はどの業種でも共通しているのです。
この記事では、その共通点を紹介しましょう。
- 仕事が早い
- 集中力が高い
- 記憶力が良い
- どんなときも冷静
- トラブルの対処が早い
- 人脈がある
- 柔軟な対応ができる
- 謙虚
でも、一気にこの8つのことができるようになれれば、会社は有能な人材で溢れかえりそうですが、なかなかそう簡単にはいきません。
でも、これはあくまで仕事ができる人の結果論としての周囲の評価です。
仕事ができる人も、始めから仕事ができたわけではないでしょう。
きっと仕事ができる「素養」を周囲の力を借りて育て、成長させていった結果、仕事ができるようになったのです。
そこで、仕事ができる人となった人たちは、若い頃どのような努力をしていたのか、どういう考え方をしていたのか、その「素養」の育て方を工夫していきたいものですね。
では、その「素養」とその育て方を一つずつ紹介していきましょう。
これから自分の市場価値を上げて、ビジネスマンとして活躍していきたいと考えている人は多いでしょう。 しかしながら、どのような特徴やスキルを身に付けていれば市場価値が上がるのか疑問を持っている人も多いはずです。 そこで本記事では、[…]
仕事が早い人の素養は時間の使い方がカギ?
時間を合理的に使う工夫をしよう
仕事が早い人は、普段の生活のスピードが速いわけではありません。
落ち着いて行動がゆっくりな人が思いの外仕事が早かったりする事もあります。
仕事が早く仕上がるというのは、時間の使い方が上手なのです。
まず、仕事を始める前に、考えてから行動に移します。
「思い立ったが吉日」という言葉がありますが、考え無しに動くと却って無駄な行動が増えて余計に時間がかかってしまうのです。
つまり、仕事の早い人は、仕事を始める前に仕事の段取りを考えて行動する人です。
スケジュールを組もう
そして、その段取りのスケジュールを組んで、自分の中で仕事ごとにタスクを挙げたりして、一つ一つ納期を決めて行動するのです。
このスケジュールは、前倒しにしておくのがお勧めです。
仕事には、予定外の仕事が飛び込んでくることが多いものです。
その予定外お仕事が入っても余裕があるようにスケジュールを組んでおくことがお勧めです。
仕事の優先順位を決めよう
新米で未熟な社員は、スケジュールを上手く組むことができないこともあります。
学生時代に、予定表づくりに時間を食って、ちっとも実行できずに、結局一夜漬けになったことのある人も少なくないと思います。
試験までの残日数でやっておくべき問題集のページ数を案分するだけで、自分の記憶能力や理解能力を考慮に入れていないからこうなります。
仕事も同じです。
自分の仕事能力の把握できていないままスケジュールを組んでも、スケジュール宇を組む時間が無駄となってしまいます。
時間が予測できないほど厄介な仕事を何処に入れるかは、他の仕事の優先順位と所要時間を考慮に入れて検討しましょう。
下の[図1]のように、優先順位と所要時間を考えて4つに仕事を分類して、スケジュールを組みましょう。
[図1]
優先順位が同じなら、できる仕事から手を付けるのがお勧めです。厄介な仕事はその時の状況、例えば先輩が手伝ってくれそうだとか、先輩や上司が仕事の手順を教えてくれそうといった状況も考慮に入れて、どこに入れるかを決めましょう。
ある程度仕事ができるようになると、全ての仕事の時間が把握できます。
仕事のルーティーンは仕事のできる先輩を見習おう
仕事のできる先輩のルーティーンや仕事の進め方をお手本にしましょう。
朝一にメールのチェックをする、休憩を取る等、このルーティーンには、仕事を効率的に行う先輩独自の根拠があります。
その根拠はやりながら理解できていきます。
でも、このルーティーンの根拠は人それぞれですから、個性として自分のやり方を新たに取り入れることも将来的に可能です。
ただし、自分自身のやり方は、仕事が一人前になって、先輩のルーティーンの根拠を全て理解し納得した上で、自分らしさを加えることをお勧めです。
仕事ができる人は集中力が高い!
仕事ができる人は、「スイッチ」というものがあります。
このスイッチが一旦入ると、周囲の雑音が耳に入らないくらい集中します。
そして、その集中の間のスピードは速く、周囲を寄せ付けないほどの空気を醸し出します。
そのくらいの集中力ができていれば、密度の濃い時間で仕事が可能になります。
人間集中していればいるほど、ミスが少なく効率的に仕事ができるようになります。
仕事ができる人は記憶力が高い
この「記憶力が高い」というのは暗記力が優れているというわけではありません。
重要度の高い情報を適宜必要なときに利用できます。
暗記しているのは、「確かあそこにメモって置いた」程度で良いのです。
仕事のできる人ほど、重要な情報をいつでも引き出せる、自分なりの丸秘メモがあるのです。
スマホやパソコンのスケジュール帳、タスク等々のあらゆるメモ機能、それは自分が使いやすいものです。
これらの情報の重要度は、普段の雑談の中からフラグを立てる能力が必要だったりもします。
芸人さんや筆者のようなライターだったら、ネタ帳とでもいうのでしょうか?
おもしろいネットニュースや新聞記事なんかも「これ書き留めておこう!」そんな気軽なメモも、後から重要なアイデアになります。
また、「あのデータも入れよう」と、過去の仕事で利用したデータを簡単に引き出せるようにデータ整理も優れています。
そんな時は、すぐネタ帳にメモする習慣を付けましょう。
どんなときも冷静に!
失敗したり、トラブルが発生したときこそ、パニックにならずに落ち着いて行動することが重要です。
そんな度胸が据わっていない、という人は、「落ち着けー」と自分に言い聞かせるように、息をゆっくりと少しずつ長―く吐きましょう。
これを数回やると、頭の中が真っ白になって、パニックが収まります。
それから、対処方法を考えるのです。
他人のからの言葉を鵜呑みにして「トラブル」と信じ込むのは浅はかです。
まずは状況把握のための確認をしましょう。
思った以上に簡単に対処ができるかもしれません。
もしかしたらトラブル情報は誤解やデマかもしれません。
トラブルの対処が早い
正真正銘のトラブルだとしても、落ち着いて対処すれば、いち早く賢い対処ができます。
しかし、未熟な新人が自分で対処しようとすると、ドツボにはまってしまうこともありますので、いち早く先輩や上司に報告しましょう。
報連相は、失敗を最小限に納める必殺技でもあります。
あなたが叱られるだけで、会社の大きなダメージを免れるなら御の字だという意識が新人のうちは重要です。
それに、大きな失敗をしていち早く先輩や上司に報告し、叱られながらも乗り切った記憶は「二度と同じ失敗を繰り返さないぞ!」という強い意思から成長を早めてくれます。
その時に、どうして失敗したか、失敗の原因を自分で考え、繰り返さない工夫が重要です。
そもそも、新人は多少の失敗をするものだと、先輩だって思っていますので、あなたの失敗も想定内です。だから、「二度同じ失敗をしない!」「報連相を徹底」これが重要なのです。
ただし、あまりにも大きな失敗をしたら、一時的に罰を受け、他の同期よりで仕事を任されたりすることが遅れてしまうかもしれません。
しかし、先輩の対処方法を学習するチャンスを得るのですから、同じ失敗を繰り返さずに仕事をこなしているうちに、いつの間にか同期を追い抜く大きな仕事力を身につけているでしょう。
仕事ができる素養のある人は、失敗してものし上がるだけの能力を持っているからです。
人脈がある~人を動かす魅力を持つ~
仕事ができる人は、どういうわけか、周囲に助けてもらえる人が多いのです。
人間ひとりでできることなんてタカがしれています。
そんな時に、周囲の助けを借りることで、トラブルを乗り切ることができることもあるのです。
大企業の創設者の多くは、窮地に追い込まれた経験があって、その時に救ってくれた恩人がいるものです。
しかし、その恩人も創設者に恩を感じていたりします。
「情けはひとのためならず」という諺があります。
この諺は「情けをかけると本人のためにならない」と間違って解釈されがちですが、本当の意味は、「情けをかけるのは、いつかそのかけた情けが自分に戻ってくるから恩を売っておけ」という意味です。
筆者が初めて社会人になったときの上司は「仕事はひと(他人)が持ってくるものだ」とよく言っていたものです。
つまり、仕事ができる素養を持つ人は、失敗してもその素養を見抜いた人から助けてもらったりするんです。
失敗しながらも、人とは違う光る個性があるのかもしれません。
そして、仕事ができる人は、「恩」を覚えているということです。
一般的に受けた仇は恨みがましく覚えていたりしますが、受けた恩は舌の根が乾かぬうちに忘れてしまったりしてしまいがちです。
「恩は石に刻め かけた情けは水に流せ」という諺があります。
仏教の経典に「懸情流水 受恩刻石(情を懸けしは、水に流し、恩を受けしは、石に刻むべし)」からきた言葉なのですが、「受けた恩をずっと覚えている」これが仕事ができる人の特徴です。
また、受けた恩をいつまでも覚えておいて感謝の気持ちを忘れずにいると、覚えておいてくれた方も嬉しいものです。
その嬉しさが、「また何かあったら力になってやろう」という気持ちを生むのです。
「恩を忘れない人」この印象がそのまま信頼に繋がります。
こうやって信頼が信頼を呼び、時間をかけて周囲から少しずつ人脈を生んでいくのです。
マニュアルに柔軟な対応ができる
他社との折衝時に、柔軟な対応ができる人は、仕事の成果とともに信頼度が高まります。
お互いの都合、お互いの条件、それは会社によって異なります。
そんな時に、できる範囲で急なスケジュールに対応してあげた、それだけでもクライアントからは感謝されます。
例えば、通常納期は1週間。
しかし、これは天候や人災によって、もしも交通機関が乱れトラブルが生じても対処できる余裕を持った納期です。
それを、ちょっとだけ社内ルールに融通を利かせただけで、感謝されるのです。
マニュアルにある通りにしてはいけないお客様もいる?
この間、美容院でこんな光景を見ました。
「3年前まで店長さんに切ってもらっていた○○ですが、その時と同じメニューでお願いしたいのですが」というお客様に、その若い店員さんはメニューが変わったことを告げ、丁重にお断りをしました。
そして、店長の手が空いたとき、「さっきしつこいお客さんがいて、“特別メニュー”とか訳のわからないこと言って店長にやってもらいたいなんて、この忙しいのに厚かましいですよね。ちゃんと断っておきました。」と大いばりで報告したのです。
店長はそのお客様の名前を聞いて慌てて電話をし、丁重にお詫びをしてそのお客様の予約を入れ直しました。
店長にとっては、懐かしい開店当時からの大切なお客様です。
そのお客様の髪質を考えて「特別メニュー」を考案して月2回お手入れをしてあげていたのです。厚かましいどころか、近くに来る予定があるから、とカットの予約を入れて下さった大切なお客様をクレーマー扱いするなんてもっての外です。
昔のお客様に対しては、自分の知らない事情があるかもしれないと、電話を保留して店長に確認する、そんな柔軟な対応をする必要があったのです。
特に美容院の常連さんは、大勢の中のひとりでも、「自分は特別」そんな特別間を求め、お店の雰囲気を楽しむ方も多いです。
そんな開店当時の小さなお店だった頃の常連さんをクレーマー扱いして、店長にさえ代らなかったのは、店長に恥をかかせたも同然です。
SNSの発達した今の時代、Twitterに「久しぶりに行ったらクレーマーにされちゃった(泣)」なんて呟きでもされたらお終いです。
このように、マニュアルには例外があることを認識し、新人のうちはわからないことは上司に聞く習慣を付けましょう。
誉められたいがための勝手な判断は要注意なのです。
新人のうちは、責任を負わずにすむ対処の仕方が無難です。
例えば、「今は○○が原則ですが、昔のことはわからないので、上の者に確認してきますのでお待ち下さい」と上司に断れば、余計な質問だったとしても無難なところでしょう。
例外のお客様とクレーマーの区別は難しい
ただし、例外的なお客様と、単なるクレーマーとの区別は非常に難しいので、経験が必要です。
しかし、その直感をいち早く身につけるには失敗を重ねる必要がありますが、臨機応変な柔軟な対応ができるコミュニケーション術を駆使して多くの情報をお客様から引き出す必要があります。
柔軟な対応には、人と人とのコミュニケーション力の素養が必要なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
仕事ができる人のたくさんの共通点を挙げましたが、案外素養だけなら誰でも簡単に持つ事ができるのです。
その素養を成長させられるかどうかは、素直さと謙虚さ、そして折れない強い心が必要です。
折れない強い心は、「自分がどうなりたいか」という目標を礎にした意思力です。
「刻石流水(恩は石に刻め仇は水に流せ)」という諺や「情けはひとのためならず」という言葉を覚えておきましょう。謙虚な気持ちになり安いですよ。
また、「心だって老いる」ということを覚えて起きましょう。
若いうちの方が挫折したときの心のダメージが小さく感じます。だから、「苦労は若いうちに買ってでもしろ」という言葉も貴重です。
その心が元気な若いうちにたくさん挫折して、たくさん乗り越えたひとほど、優しく強い人間になれ、その濃密な人生経験から、相手の心のヒダに敏感な対応ができるようになるでしょう。
心の在り方が、行動に繋がりますので、後世にまで名を残す大企業の創設者は、人としても優れた人が多いのです。
2位までなら人としての優秀さではなく、仕事の能力だけでのし上がることが可能です。
でも、仕事の能力が同じなら、人として優れた人、人脈がある人、好かれる人の方が勝利するのです。
所謂「苦労は若いうちに買ってでもしろ」です。
若いうちに仕事力を高め、人としての能力については、こればっかりは運と才能が必要ですが、素直で謙虚に目の前のでできることを地道にやっていきましょう。
気がつけば、あなたのその努力は必ず実を結びます。
少なくとも、良い人を集める効果があるので、自分を高めることができます。