「マンションの賃貸と分譲はどう違う?」
「マンションの賃貸と分譲どちらを選ぶべき?」
マンションの賃貸と分譲どちらを選択するか迷う方もいるでしょう。
分譲マンションは自分の資産になりますが、賃貸マンションは家賃を支払って借りる仕組みなので、自分のものにはなりません。
また、居住期間やコスト、設備など様々な違いがあります。
本記事では、マンションの賃貸と分譲の違いについて、それぞれの特徴やメリット・デメリット、費用などをご紹介します。
分譲マンションと賃貸マンションの違い
分譲マンションは、マンションの一室を購入し、自分の資産とします。
一方、賃貸マンションは、マンションの一室を家賃を支払って利用する仕組みです。
分譲マンションと賃貸マンションは、以下のような観点から様々な違いがあります。
- 居住期間
- 規定のルール
- 設備
- コスト
- リフォームの可否
分譲マンションと賃貸マンションの違いについて解説します。
居住期間の違い
賃貸マンションと分譲マンションとでは、居住期間が異なります。
賃貸マンションは短期間が前提であり、一般的に、更新が必要です。
一方、分譲マンションは長期居住を想定しています。
そのため、分譲マンションは、管理や修繕、設備なども長期計画で実施されるケースが多いです。
規定のルールの違い
マンションの賃貸と分譲では、適用されるルールが異なります。
分譲の方が、賃貸と比較し、自由度が高くなっています。
分譲マンションは、自分のものになっているので、間取りを変えるなどのアレンジが可能です。
もちろん、管理組合があるので一定のルールが適用されるケースはありますが、賃貸よりも自由に利用できます。
設備の違い
マンションの賃貸と分譲では、設備が異なります。
賃貸より分譲の方が、設備が充実している傾向にあるのです。
たとえば、施設として、プールや温泉、フィットネス施設などがある分譲マンションもあります。
分譲マンションは購入してもらえるよう、賃貸よりも設備が充実しているのが特徴です。
コストの違い
分譲マンションと賃貸マンションは、必要なコストが異なります。
賃貸マンションは、一般的に、以下のような費用が必要となります。
- 敷金・礼金
- 仲介手数料
- 家賃
一方、分譲マンションを購入する際は、以下のような費用が必要です。
- 頭金
- 手数料
- 住宅ローン
リフォームの可否の違い
賃貸マンションはリフォームができないですが、分譲マンションは既定の範囲でリフォームが可能です。
分譲マンションは自分のものになっているので、生活しやすいようリフォームできます。
一戸建てほどの自由度はないものの、リフォームの可否の違いは大きいでしょう。
分譲マンションのメリット
分譲マンションには、以下のような様々なメリットがあります。
- 資産になる
- 設備が充実している
- 頑丈な構造
- トラブルが発生しにくい・メンテナンスが充実している
- 老後の居住地に困らない
分譲マンションのメリットについて詳しく解説します。
資産になる
分譲マンションを購入すれば、自分の資産になります。
自分の資産であれば、使い方は自由自在です。
自分の居住地とすることのみならず、賃貸マンションとして運用し、家賃収入を得るという選択肢もあります。
分譲マンションは、老後資金の確保にもつながります。
設備が充実しており生活しやすい
分譲マンションは、設備が充実していて生活しやすいのが魅力です。
たとえば、以下のような設備付きの分譲マンションもあります。
- パーティールーム
- カラオケ
- フィットネス施設
- プール
- バー
分譲マンションによって設備に差はありますが、購入してもらえるよう設備を工夫するケースが多いです。
頑丈な構造になっている
分譲マンションは、頑丈な構造になっている傾向にあります。
というのも、分譲マンションは長期居住が前提であり、頑丈さが求められるのです。
たとえば、以下のような特徴があります。
- 耐震強度が高い
- 防災性にこだわっている
- 防音・遮熱効果が高い
分譲マンションは、長期間安心して暮らせるでしょう。
トラブルが発生しにくい
物件にもよりますが、分譲マンションは比較的、トラブルが発生しにくい傾向にあります。
というのも、分譲マンションでは長期居住予定の方が多いので、トラブルを避けたいという心理がはたらくのです。
また、賃貸マンションと違い、トラブル発生時に手放すこともなかなかできません。
分譲マンションは、お互いの意識が高いケースが多いです。
メンテナンスが充実している
分譲マンションは、メンテナンスが充実しているケースが多いです。
分譲マンションは買い手の気を引けるよう、居住性にこだわっています。
建物や設備のメンテナンスが充実していると、暮らしやすいのが魅力です。
また、管理人のサポートが充実しているなど、暮らしやすい物件が多いです。
老後の居住地に困らない
分譲マンションを購入し、ローンを払い終えれば、老後の負担が減ります。
分譲マンションのローン返済後は、以下のような費用が必要になります。
- 管理費
- 修繕費
- 固定資産税
とはいえ、家賃の支払いが不要というのは大きいでしょう。
分譲マンションのデメリット
分譲マンションには、自分の資産になるなどのメリットがある反面、以下のようなデメリットがあります。
- 高額な初期費用が必要
- 手軽に引っ越しできない
- ローン返済の負担が大きい
- 修繕費が負担になりやすい
分譲マンションのデメリットについて詳しく解説します。
高額な初期費用が必要
分譲マンションを購入する場合は、高額な初期費用が必要です。
もちろん、ローンを利用して初期費用の負担を減らすことができますが、一定の頭金を準備するのが一般的です。
また、物件購入の頭金のみならず、初期費用として別途諸費用が必要です。
フルローンで購入するケースもありますが、返済が負担になります。
資金に余裕がない場合、分譲マンションを購入するのは難しいでしょう。
手軽に引っ越しできない
分譲マンションは賃貸マンションと異なり、手軽に引っ越しできないのがデメリットです。
分譲マンションに居住しない場合、売却もしくは賃貸マンションとして運用する方法があります。
ただし、マンション経営に慣れていない場合、運用するのはハードルが高いと感じるでしょう。
分譲マンションを購入する場合は、長期居住を前提とするのが一般的です。
ローン返済の負担が大きい
分譲マンションは、ローン返済の負担が大きいのが特徴です。
というのも、分譲マンション購入後に、大きな出費が発生するケースがあります。
たとえば、以下のような状況が考えられます。
- 子どもの教育費がかかる
- 医療費が必要になる
- 災害の被害を受ける
ローン返済が残っていると、出費が増えた場合に負担になるでしょう。
分譲マンションを購入する際は、ローン返済の計画も立てておく必要があります。
修繕費の負担が発生する可能性がある
分譲マンションを購入する場合、修繕費の負担が発生します。
共有部分の修繕も、徴収される形になります。
場合によっては、大幅な修繕が必要になり、高額な費用が発生するケースもあるでしょう。
分譲マンションを購入する際は、修繕費の負担も考慮する必要があります。
賃貸マンションのメリット
賃貸マンションは、以下のように費用負担が小さく、自由に転居できるのが魅力です。
- 引っ越ししやすい
- 高額な修繕費がかかるリスクがない
- 税金の負担がない
賃貸マンションのメリットについて詳しく解説します。
引っ越ししやすい
賃貸マンションは、引っ越ししやすいのが魅力です。
転勤が多い方は、手軽に引っ越せる賃貸マンションが便利です。
また、トラブルが発生した場合、引っ越すという選択肢があります。
賃貸マンションは短期居住が前提なので、気軽に契約できるでしょう。
高額な修繕費がかかるリスクがない
賃貸マンションの修繕費は、基本的に、オーナーが支払います。
そのため、賃貸マンションの居住者には、負担がありません。
もちろん、何らかの過失によりマンションの設備などが破損した場合は請求されるケースもありますが、基本的には高額な修繕費の負担について考える必要はないでしょう。
税金の負担がない
賃貸マンションは自分のものではないので、税金の負担はありません。
住宅ローンがないのも、魅力です。
また、予算の範囲内で、利用するマンションを選ぶことが可能です。
賃貸マンションのデメリット
賃貸マンションは自由度が高い反面、以下のようなデメリットがあります。
- 自分の資産にならない
- リフォームができない
- セキュリティ対策が不十分な可能性がある
賃貸マンションのデメリットについて詳しく解説します。
自分の資産にならない
賃貸マンションは、自分の資産にはなりません。
家賃を支払い続けても、資産にならないことに不満を感じる方もいるでしょう。
なお、自分のものではないので、家賃支払いが困難な場合、居住し続けることはできません。
リフォームができない
賃貸マンションは、基本的に、リフォームすることはできません。
というのも、賃貸マンションは自分のものではないので、自由に改修できないのです。
事情がある場合は、オーナーの許可が必要ですし、原状復帰の費用負担が発生するケースもあります。
セキュリティ対策が不十分な可能性がある
賃貸マンションは、セキュリティ対策が不十分な可能性があります。
というのも、賃貸マンションは家賃が安い方が需要があるので、設備のコスト削減をしているケースがあるのです。
なお、セキュリティ対策が充実している場合、家賃が高めとなります。
賃貸と分譲の費用の違いは初期費用の影響が大きい
分譲マンションは、購入する形になるので、初期費用が数百万円かかります。
とはいえ、分譲マンションを購入し、住宅ローンの返済が完了すれば、費用の負担は大幅に減ります。
一方、賃貸マンションは、敷金・礼金・仲介手数料・家賃がかかるものの、一気に大きな出費が必要になることはありません。
ただし、賃貸マンションの場合、家賃を一生支払う必要があります。
長い目で見ると、賃貸マンションの方が費用がかかるケースもあるのです。
若いうちの費用の負担は賃貸マンションの方が少ないですが、老後は、分譲マンションを選択していた方が費用負担は小さくなります。
なお、転勤が多いなどの事情がある場合は分譲マンションを購入するのが難しいので、ライフプランも考慮する必要があります。
将来の生活を考慮し、分譲マンションを購入するか、賃貸マンションを選択して貯蓄しておくかを選択する必要があるでしょう。
まとめ
分譲マンションと賃貸マンションでは、コストや居住期間、リフォームの可否など様々な違いがあるので、将来を見据えて選択する必要があります。
自分の資産としたい方や、老後も長期間居住する場合は、分譲マンションを購入するのが良いでしょう。
一方、転勤が多いなど、自由度の高い利用の仕方をしたい方や高額な初期費用を避けたい場合は、賃貸マンションがおすすめです。
分譲マンションと賃貸マンションの違いを把握し、どちらが適しているか検討しましょう。