就職を考えている学生はどこの企業に就職しようか考えるでしょう。
企業に就職することで収入を安定して得られることはもちろん、社会に貢献することもできるため、就職は人生の中でも大事なポイントです。
しかし、新卒で入社できたとしても早期退職をしてしまう人も多く、今は会社で継続して働くことが難しくなっています。
「なぜ早期退職をしてしまう人が多いの?」「就職で失敗しないための秘訣とは?」と疑問を感じる人もいるでしょう。ポイントを解説しましょう。
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新卒の方が早期退職する割合は大きい
求人募集を見て面接を通過して内定を得ることができれば、新卒の方も仕事にやる気を持って行うことができるでしょう。
しかし、新卒の方がそのまま企業に定着する可能性は高いわけではなく、厚生労働省が発表した2014年の新卒社員の中で、3年以内に退職してしまう人は32%ほどもいるようです。
ただ、2014年のみが退職者が多いというわけではなく、約30年ほどずっと新卒者の早期退職者は3割ほどになっています。
その中でも、早期退職者が多い職業の上位3つは宿泊業やサービス業で50%ほど、生活関連サービスと娯楽業で46%ほど、教育や学習支援業で45%ほどとなっています。
新卒で定着してくれる割合は5~7割ほどなので低くはないですが、企業の将来設計にも影響してくるため、対策や原因を理解するのは大事でしょう。
新卒が早期退職する主な理由とは?
新卒で採用した人材は企業にとっても大きな戦力を秘めているため、退職せずに定着して欲しいでしょう。ただ「どのような理由で早期退職してしまうのか?」と疑問を感じることもあるでしょう。早期退職してしまうのは以下の理由があります。
休日が少なく労働時間が厳しい
新卒の方が早期退職してしまうのは、休日が少なくて労働時間が厳しいことです。
求人を見たときに労働時間が8時間ほどで土日祝が休みと記載されていたとしても、実際に入社してみると残業によって仕事時間が長引くこと、また休日も少なく出勤しなくてはいけないことなど、自分の条件と違っていることが多いです。
職種によっては仕事時間が長引くことや休日出勤なども時には必要な場合もあるため、求人内容とは違ってくることもあるでしょう。
ただ、あまりに条件が違っているようなら新卒の方はイメージのギャップが大き過ぎて対応できないことがあります。
新卒者によっては初めて働く人もいるため、自分の条件と違うなら対応できずに辞めてしまうこともあるでしょう。
人間関係が良くない
新卒の方が早期退職してしまうのは人間関係もあります。
自分の就職したかった企業に入社できたとしても、その職場や部門での人間関係に合わなければ、居心地が悪くなって仕事に集中できないこともあります。
特に、会社では同僚や上司、取引先の人などたくさんの人に出会うため、自分とは価値観や性格などが違って上手く付き合えないこともあるようです。
例えば、自分は仕事とプライベート両方の充実を考えていても、上司が仕事に熱意があって残業も当たり前の人だとスタイルの違いから働きにくく感じることもあるでしょう。
また、周りの同僚も同じように仕事第一という雰囲気だと職場の居心地も悪くなることでしょう。
人間関係でこじれてしまうことになれば、仕事に支障が生じてしまうことになり、最悪ストレスが大きくなって体調を崩してしまうこともあります。人間関係が悪くなってしまうことも新卒の方が退職してしまう上位の原因となっています。
給料が低い
新卒の方が早く退職してしまうことに給料の低さもあります。
新卒の方が仕事を選ぶときは仕事内容よりも、給料の高さに惹かれて応募することがあります。
ただ、応募の際に設定されていた給与と実際にもらえる給与に違いがあるなら、予想と違うためモチベーションが大きく下がることになるでしょう。
企業によっては研修期間を設けて、一定の知識やスキルが身に付いてから給料を支払うこともあるでしょう。
しかし、研修を完了しても一向に給料が上がらず低いままだと、やはり新卒とはいえ仕事へのやる気が出ないこともあります。
さらに、労働時間が長い割に給与が上がらないなら「割に合わない」と考えて1年経たずに辞めてしまうことも多いです。
給与が低いことで退職するのは平成25年の調査で第3位となっているため、多くの新卒者が給料を重視していると言えます。
ノルマや責任が重くてプレッシャーになる
企業に入社するとノルマや責任を課されることになりますが、そのプレッシャーの重さによって早期退職してしまうこともあるようです。
例えば、新卒でも営業に所属したならノルマが課されることもあります。
しかし、いきなりノルマを課されてもノウハウやスキルが無い場合は上手く行えないため、プレッシャーを大きく感じることもあるでしょう。
また、新卒でも管理などを任せられるようになるなら、責任が大きいのでストレスも過度にかかってしまうことが予想されます。
新卒で大きなノルマや責任をいきなり課されてしまうと、重圧に耐えられなくなり、もし失敗してしまうと立ち直れなくなることもあるようです。
育成期間などがなく、いきなり重要な業務を任されると、高確率で早期退職になることがあります。
仕事が自分に合わない
仕事が自分に合わないことも、新卒の方が早期退職する原因ともなっています。
応募した企業は自分がやりたい仕事、または新しいスキルを身に付けることやチャレンジ精神を元に選ぶことが多いです。
そのため、どの新卒の方もモチベーションを高くして入社してきますが、いざ仕事を始めると自分の思っていた作業や業務と違って「合わない」という人も出てきます。
例えば、自分はITなどパソコンを扱う部門で仕事をしたかったけど、入手して配属されたのは営業部であるなら、仕事内容が違うので合わないことも出てくるでしょう。
また予想した部署に配属されたとしても、仕事内容自体が自分のイメージと違ってきついことや地味であることなど、予想と大きく反していることも「合わない」と感じることもあります。
仕事が自分に合わないようなら、自分の中で仕事を継続するモチベーションも維持することが難しく、ストレスも溜まってきます。
結果的に仕事をするのが嫌になるため「他に自分が合っている仕事を探したい」と思って早期退職になることがあります。
新卒の方が早期退職しないよう就職の際にできる対策とは?
新卒の方が早期退職をする理由はいろいろありますが、しないようにするため対策を考える必要があります。
早期退職をすると新たに就職先を見つけるなど次の行動も大変になるため、入社した企業で仕事を継続できるようにすべきです。
早期退職を防ぐために就職活動の際にどのような対策を行うことができるのか内容を紹介しましょう。
自己分析を行う
まずはしっかり自己分析を行うことが大事です。仕事をするに当たって、どんな作業が自分に合っているのか、また自分の強みや適性なども分析してどんな作業が得意なのかも分析するようにしましょう。
例えば、自分が高校や大学で頑張れたこと苦労したことを振り返ってみるなら、自分の得意なことと不得意なことが分かります。
「苦労したのは何が原因だったのか」また「頑張れた要因は何があったのか」など原因を振り返ることで自分の特徴を確認することができるでしょう。
自己分析をしっかり行うことができれば、仕事をする際もどのような業務が自分に合うのかある程度予想することができます。
頭の中だけで自己分析を行うなら忘れてしまう可能性もあるため、できればノートに書き出して思考を整理してみるのもいい方法です。
自己分析をしっかり行うことが、自分にあった企業を探すきっかけになるため、活動する前に行うようにしてみましょう。
企業の特徴についても調査しておく
就職活動する際は企業の特徴について調査しておくことも大事です。
企業の特徴について調査しておくなら自分に合う仕事や価値観の相違について確認することができるので、就職してから合わずに辞めるという事態を防ぎやすくなります。
企業の特徴を調査するときは会社の公式サイトや書籍、新聞などを活用して理解を深めることができ、企業理念や代表取締役のメッセージ、業績、社風、採用情報などを確認すべきです。
特に業績や社風、企業理念は会社の特徴を表す大きなポイントになるので押さえておきましょう。
例えば、業績が年々上がっているなら、給料もアップしてもらいやすい状況と考えられます。社風も女性やフリーランスの方などいろいろな人が働いているようなら、仕事形態もある程度自由がきくことも予想できます。
このように企業の特徴について情報収集することができれば、自分との相性も考えやすくなるので、早期退職を防ぐことができるでしょう。
就職エージェントなどを利用する
早期退職を防ぐために就職エージェントの利用を考えてみることができます。エージェントは求人の紹介や応募書類の添削、面接対策など、就職活動に必要な作業をいろいろサポートしてくれます。
特に、求人内容に関しては各会社ごとにいろいろな情報を持っているため、詳細な点まで理解することができます。
例えば、自分が気になっている会社の人間関係や新卒の人がどんな理由で辞めているのか、または継続しているのか知ることが可能です。
会社の内部について知ることができれば、自分が継続して働きやすい職場を探すことができるため、早期退職を防ぎやすくなります。
就職エージェントは直接対話するだけでなく、電話やメールなどでやり取りを行うこともできるため、自分の用途に合わせて情報収集することが可能です。
そのため、1人で企業の情報を集めることに不安を感じることや就職活動を行うことに難しさを感じるならエージェントの利用を考えてみましょう。
入社後にやりたいことを考えておく
情報を集めて無事企業に就職できたとしても、早期退職の危機がないわけではありません。入社後もモチベーションを維持して仕事をすることで勤務を継続しやすくなるため、やりたいことなど目標を立てるようにしましょう。
目標があることで達成するために1つ1つできることを作業するようになるので、仕事への集中力も高まり、やりがいも感じることができます。
入社後にやりたいことは人によって違ってきますが、例えば資格を取得して行える作業を増やすようにしてみる、仕事で良い成果を出せるように行動するなど、自分に合わせた目標を立ててみるのがおすすめです。
また、入社後にやりたいことを就職活動中に見つけておくなら、面接のときにも自分をアピールする点で良い印象を持ってもらいやすくなります。
入社後にやりたいことも、就職活動中に考えておくことで早期退職を防ぎやすくなるでしょう。
社会人としてのスキルを身に付けておく
社会人としてのスキルを身に付けておくことも早期退職を防ぐポイントです。
社会人としてのスキルもいろいろありますが、例えば、コミュニケーション能力や丁寧な対応を心がけることです。
誰とでも会話できるスキルがあれば同僚や上司、また取引先の方とも良い関係を築きやすく、人間関係で悩むことを防ぎやすくなります。
また、丁寧な対応を行うことができれば周りからの評価も良くなるため、人間関係でストレスを感じることも少ないでしょう。
社会人としてのスキルは書籍を読むことで、ある程度身に付けることもできますが、アルバイトなど仕事や大人の人と会話することで理解できる点もあるため、就職する前に考えてみましょう。
新卒での早期退職を防ごう
新卒での早期退職となると企業も困ることになりますが、自分も「直ぐに辞めた人」という印象になるため、次の仕事を探すときに不利になります。
就職したならある程度の年数は継続することが重要なので、事前に対策を押さえて早期退職とならないようにしましょう。