還付金をもらえる人の対象とは?支払われるための条件や戻ってくる人とこない人の違いを徹底解説

「年末調整で還付金を受け取るための条件は?」

「還付金を受け取るにはどのような手続きが必要?」

還付金を漏れなく受け取るためには、受け取れる条件や手続きについて把握しておくことがポイントとなります。

還付金の受け取りに関しては、個々の状況により異なるので、あらかじめ確認しておく必要があります。

また、必要な書類があるので、直前に慌てないよう事前に準備しておくことが大切です。

本記事では、納税者へ返還される還付金について、受け取り方や戻ってくる金額の計算方法などを解説しますので、参考にしてみてください。

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目次

年末調整で還付金が発生する理由は?

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年末調整では、年末に正確な税額を再計算するので、払いすぎていた場合に還付金が発生します。
というのも、毎月源泉所得税として一定額引かれていますが、正確な税額ではありません。

年末調整は年間給与確定前に行われ、税額の調整を行います。

源泉所得税と本来の税額を比較し、払いすぎている場合は還付金を得られ、逆に少ない場合は追加で納付する仕組みです。

なお、所得税の再計算のみならず、事情に応じて税額の負担を抑える所得控除もあります。

たとえば、「医療費の負担が大きい」「一人親家庭」「扶養家族が多い」などの状況で、所得控除を受けられるケースがあります。

年末調整で還付金を得られるケース

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年末調整で還付金を得られるのは、税額を再計算した際、所得税を払いすぎている場合です。

具体的には、以下のような場合に還付金を得られます。

  • 社会保険料を個人で支払っている
  • 生命保険もしくは医療保険に加入している
  • 地震保険に加入している
  • 個人型確定拠出年金に加入している
  • 扶養家族の数が年内に増えた
  • 事情で配偶者がいなくなった
  • 何らかの障害がある

社会保険料を個人で支払っている

給与天引きで社会保険料を支払っているのではなく、個人で社会保険料を支払っている場合は所得控除の対象となります。

たとえば、以下のようなケースがあります。

  • 休職中に社会保険料を支払った
  • 扶養家族の社会保険料を支払った

会社が把握していない範囲での社会保険料の支払いがある場合は、控除の対象となるので申告が必要です。

生命保険もしくは医療保険に加入している

生命保険もしくは医療保険に加入している場合、所得控除を受けることができます。

地震保険に加入している

地震保険に加入している場合は所得控除を受けられますが、最大5万円までという縛りがあります。

個人型確定拠出年金に加入している

個人型確定拠出年金に加入している場合、掛け金が所得控除の対象です。

年末調整時に申告が必要です。

扶養家族の数が年内に増えた

扶養家族の数が年内に増えた場合、会社側が把握していないケースがあります。

前年の申告情報をもとに源泉所得税を算出するので、年内で扶養家族が増えた場合、税金を払いすぎている可能性が高いです。

たとえば、「結婚して配偶者が扶養に入った」「親を扶養に入れた」「出産した」などの状況が挙げられます。

扶養家族の増加を申告することで、控除を受けられます。

事情で配偶者がいなくなった

事情で配偶者がいなくなった場合、年末調整で控除を受けられる可能性があります。

たとえば、以下が適用されます。

  • ひとり親控除
  • 寡婦控除

何らかの障害がある

本人もしくは扶養家族に何らかの障害がある場合、障害者控除を受けられます。

年末調整時に申告が必要です。

年末調整で追加の納税が必要となるケース

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年末調整では還付金を得られるケースもありますが、逆に追加の納税が発生することがあります。

年末調整で追加の納税が必要となるのは、源泉所得税額よりも 実際の所得税額が大きい場合であり、たとえば、以下のような状況があります。

  • 扶養控除対象の子どもが就職した
  • 配偶者が年間48万円の所得を獲得した

扶養親族の数は納税額に影響するので、申告が必要です。

還付金を受け取る際の注意点

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還付金を受け取る際は、あらかじめ把握しておくべき注意点があります。

スムーズに還付金を受け取れるよう、あらかじめ確認しておきましょう。

必要書類を正確に記載する

還付金を受け取るには、年末調整もしくは確定申告が必要です。
必要書類を作成する際は、正確に記載する必要があります。

万一不備や記載間違いがある場合、正確な還付金を受け取れないので注意しましょう。

源泉所得税と所得控除額を把握しておく

還付金を受け取る際は、源泉所得税と所得控除額を把握しておくことが大切です。

実際の所得税額が支払った所得税額よりも多い場合は、還付金は受け取れず、追加の納税が必要となります。

還付金振り込み先として個人名義の口座を準備する

還付金を受け取る際は、振り込み先として個人名義の口座を準備することをおすすめします。

場合によっては、事業用の口座で対応できない可能性があります。

なお、インターネットバンキングにも対応していないケースがあるので、利用予定の場合はあらかじめ確認が必要です。

還付額に誤りがないか確認する

還付金を受け取る際は、還付額に誤りがないかの確認が必要です。
確定申告書を確認することで、還付金に誤りがないかチェックできます。

万一相違がある場合は、修正する必要があります。

還付金の受け取りについて

還付金の受け取り方法や受け取り時期についてあらかじめ把握しておくとスムーズです。

還付金の受け取りについて解説しますので、参考にしてみてください。

確定申告・還付申告を行うタイミング

還付金を受け取る際は、必要な手続きを期限内に行う必要があります。

還付金を受け取るための手続きには、確定申告と還付申告があるので、必要性を確認しておきましょう。

確定申告が必要な場合は、2月16日~3月15日までの期間に行います。

還付申告は、翌年1月1日から5年間の間に行う必要があります。

還付金の受け取り方

還付金の受け取り方は、勤務先によって異なります。

手渡しするケースもあれば、給与と同時に振り込むケースもあります。

あらかじめ還付金の受け取り方を確認しておきましょう。

還付金を受け取る時期

還付金を受け取る時期は、勤務先により異なりますが、12月~1月が一般的です。

年末調整の完了時期が早い企業ほど、還付金の受け取り時期も早い傾向にあります。

還付金の確認方法

還付金は給与明細や源泉徴収票により確認できます。

記載方式は企業により異なりますが、前もって支払った所得税額と源泉徴収票記載の税額を比較することで還付金を算出できます。

年末調整のみならず確定申告が必要となるケース

会社員であれば年末調整で還付金を得られるケースもありますが、確定申告が必要な場合もあります。

年末調整のみならず確定申告が必要となるケースについて解説します。

高額な医療費を支払った場合

本人もしくは扶養家族の医療費が高額になった場合、還付金を受け取れるケースがあります。

以下のような状況で、還付金を受け取れます。

  • 年間の医療費が10万円を超えている
  • 所得額の合計が5%を超えている

医療費の支払いが一定額以上ある場合は、確定申告を行うことをおすすめします。

住宅ローン控除を利用している

住宅ローン控除を利用している場合、確定申告が必要です。

住宅ローン控除は10年間控除がありますが、初年度に確定申告を行います。

ふるさと納税を行った

ふるさと納税を行った場合、寄付金控除を受けるには確定申告が必要です。

条件によってはワンストップ特例の利用が可能ですが、必要な場合は確定申告を忘れないようにしましょう。

災害の被害を受けた

災害や火事、盗難などの被害を受けた場合、確定申告により還付金を受け取れる可能性があります。

家財もしくはマイホームに被害を受けた場合が対象です。

確定申告が必須となるケース

会社員であっても年末調整を受けられない場合は、確定申告が必要です。

たとえば、以下のような状況では確定申告を行います。

  • 年間の給与額が2000万円を超える
  • 年内に退職した…など

確定申告漏れがないよう、必要性を確認しておきましょう。

還付金の計算方法

還付金は、前もって支払った所得税から源泉徴収税額を差し引いて算出します。
また、還付金の計算に関しては、簡単に計算できるアプリも提供されています。

無料で利用できるアプリもあれば、有料となっているものもあるのであらかじめ確認が必要です。

還付金を得る際の手続き

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還付金を受け取るには、書類の提出など必要な手続きがあります。

必要な手続きが漏れていると、還付金を受け取れないケースがあるので注意が必要です。

還付金を得る際の手続きについて解説しますので、参考にしてみてください。

扶養控除申告書を提出する

扶養家族がいるのであれば、扶養控除申告書の提出が必要です。

たとえば、以下の控除を受ける際に提出します。

  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 寡婦・寡夫控除
  • 障害者控除

とくに、年内に扶養家族の数が増えた場合は、漏れずに記載することが大切です。

保険料控除申告書を提出する

保険に入っている場合は、保険料控除申告書を提出します。

たとえば、以下が対象となります。

  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除

住宅ローン控除申告書を提出する

住宅ローン控除を受ける場合は、住宅ローン控除申告書の提出が必要です。

一戸建てとマンション、土地購入などの状況により必要な書類が異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。

還付金を受け取る際に必要な書類

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還付金を受け取る際は、必要な書類があります。

書類の準備ができていないと、期日内に手続きを完了できない可能性があるので注意が必要です。

還付金を受け取る際に必要な書類について解説しますので、参考にしてみてください。

源泉徴収票

源泉徴収票には、年間の総収入や所得税額などが記載されています。

還付金を受け取る際に必要な情報を把握するために重要なので、必ず保管しておきましょう。

保険料支払いなどの証明書

保険料控除を受ける場合は、保険料支払いなどに関する証明書が必要です。

保険料控除証明書は、保険会社より受け取ります。

複数保険に加入している場合、全て保管しておくことが大切です。

まとめ

還付金の受け取りに関しては、個々の状況により異なります。
あらかじめ適用となる控除を把握しておき、必要な手続きを行う必要があります。

また、還付金を受け取るための手続きには期限があるので、計画的に準備しておくことが大切です。

なお、還付金を受け取れるケースや受け取り方などの詳細を把握しておくとスムーズです。
還付金に関する情報収集をし、必要な手続きが漏れないよう注意しましょう!

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